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自費診療を行う上での歯科衛生士の教育について

今回は、歯科衛生士の教育についてお話をしようと思います。
まず、「歯科衛生士の教育について」という風にタイトルつけているのですけど、大前提としての話があります。それ何かと言うと教育云々という前にまずは、院長自身のことです。

院長、衛生士、患者さんの関係性について

歯科医師である院長と歯科衛生士そして、患者さんとの関係についてお話をして行こうと思います。
私が思う関係について言えば、第一前提として患者さんはお客様ではないです。

昔から言われているお客様は神様ですという概念は今の時代ではもうないです。
このような世の中ですし、それはもう現代にはマッチしてないと思います。

まず、第一には歯科医師である院長と歯科衛生士、それと患者さんについては全く同等だと思ってください。なぜかというと私には、ちゃんとした理論があります。

患者さんは歯科治療を受けに来られて、その歯科治療について歯科医師と歯科衛生士が協力をして、患者さんの要望についてできるだけその要望に対し満足をしていただこうと思って治療にあたります。
それについて対価を支払っていただくのが患者さんです。ですから、私たちも診療について努力をし、そして、それの対価でいただく。

基本主導としては、どっちに主導があるわけではないです。
歯科医師と歯科衛生士と、患者さんがいた場合に、それぞれが自分の考えを述べて、できることはできる、できないことはできない、といえる立場が一番私はいいと思っています。

端的に言えば誰が一番力が強いとか、力が弱いとかではなく、それぞれの力を合わせてやっていかなければならないと思います。そうしないと本当の歯科治療ができないですし、ゴールにたどり着けないと思っています。
まずはそこを大前提として話をしていきます。
これは三者が本当に協力しないと、絶対に最終的なものはできあがらないです。

また、今回の話「衛生士の教育」についてですけど、院長と衛生士についても雇用関係は別としても、仕事において、同等の立場でないといけないと私では思っています。

院長は衛生士を雇用していますが、衛生士は結局、院長の要望に合った仕事をしないといけないのがまずあります。
その仕事に私が衛生士にその対価を払う、そこで初めて雇用関係が生じます。
衛生士もちゃんと私に言いたいことを言える、そういう立場になってほしいと思います。

しかし、院長は衛生士とか他のスタッフに甘く見られたらいけないです。
ですけども、衛生士が私はこういう治療したいと、この患者さんでこういう治療したいと言うのも必要です。院長の言いなりにばかりなったらだめです。

何故かと言うと、衛生士等は一番患者さんと話ができます。院長先生にはあまり色んな話できないけど衛生士には出来るという患者さんも結構いらっしゃいます。
衛生士が聞き出したことを、院長が怖いからとか、あの院長に話してもなあ、という立場じゃダメだと思います。それを正しく院長に話をしてみて、この患者さんの口の中が良くなれば、対等な衛生士といえます。
対等な院長と衛生士の立場という関係性について、確立する必要があると私は思っています。

例えば
当院はインプラントをメインとして、治療をしています。
衛生士に患者さんがどうしてもこの金額しか出せないと話される事も多々あります。
しかし、院長が患者さん言って、いくらなら出せますかと、言う時も私はありますが、衛生士が聞き出す
ことが多いのです。

患者さんは衛生士に対して「いくらなら出せます」ということは、患者さんも結構話がしやすいようです。
「いくらなら出せますか」という金銭的な面というのは、それを衛生士が聞いてきて、院長に「あと、すいませんこの患者さんは2万引いてくれたらインプラントを入れるそうです」と伝えます。

インプラントについて私は値引きをするかしないかそこで考えます。衛生士が患者さんからそこを聞き出してきて、一応そういう提案があったということは、私としてもビジネスで治療していますし、あまり値引きばかりを言う患者さんではなく、こういう理由があって、衛生士を通して院長先生に話をするっていうことですから私もやはりそこは考えて、こちらからの提案として上部構造の質を少しだけ落とすことで対応できるかもしれないという話もできるわけです。

そこで院長先生に正直に本当に話をしてしてもしかたないとか衛生士が思ったりすると、そのような話も絶対出てこないのです。
院長・衛生士・患者さんが対等な立場だと、患者さんも言いにくいことが言えるようになります。
逆に衛生士に軽く見られている院長だと、時間だけ過ごして給料だけもらえばいいと思われます。
うちの院長先生何言っても変わらないし、という風になるとその医院にとっては発展が全然ないと思ってください。
院長先生の考え方として、この三つは対等な立場で診療を進めていくというのが一番いいと私は思っています。

歯科衛生士の売り手市場

次に、私が最近疑問に思う事が一つあります。今は、歯科衛生士の売り手市場になっています。最近の歯科衛生士の求人を見ていると、新卒の歯科衛生士については約20倍、どういうことかと言うと、一人の歯科衛生士に20件の募集が来るということです。つまりそれは、どういうことかと言うと、まず給料がどんどん高くなっています。新卒衛生士でも初任給30万とか35万、そういう時代です。

もう私からすると考えられないです。何も仕事が正直ほぼできない状態の歯科衛生士に30万とか35万というのは、まず私の首を私で絞めているようなものです。
経営者からすると、じゃあそれをどうしたらいいのかと考えなければいけないのです。
結局はどういうことになっているのか、現場の話をすると、その給料を出すということは、そういう給料をだす医院がたくさん有るということです。

だからちょっとでもその医院に不満があったり、何かあったりすると辞めて、他の所に行ってもその歯科衛生士は同じ給料がもらえるわけです。
もう入ってくれたはいいが、高いお金を出しとけば辞めないだろう、という考え方も全く通じないです。
今の世の中は、どっちかといえば、それよりもっと高い50万とか出せば、それはもちろんそこにいるとは思いますけど、それだけの給料を出すことが出来る医院の余力があるかどうかです。
後、それを続けていって、そこの経営がきちんと成り立っていくかどうかです。
それを考えると、歯科全体のことを考えても、この歯科衛生士の売り手市場は、あまり好ましくないと私は思っています。

でも私はそういう考えですから、歯科衛生士の本当の技量とかにあった給料まず出すべきだと私は思っています。
そこで歯科衛生士はずっと同じ医院で私としては同じ歯科衛生士、同じスタッフと一緒に働いていくのが一番理想的であるし効率的でもあるし、患者さんの安心感という面からみても、同じスタッフ、同じ院長先生に同じ衛生士、同じ受け付けなり同じ助手なりがいた方が、安心をして治療を任せられるという声もよくうちの患者さんから聞きます。

私の医院のやり方をこの場を借りて言わせていただくと、まずその歯科衛生士の技量にあった賃金を払うべきです。
うちの例で言えば、月4本~5本インプラントを決める衛生士もいます。年間50本とか60本そういう衛生士には、月給として40万ぐらい出しても全くおしくはありません。

他の例を挙げると、もうプロビジョナルレストレーションの質については、もう誰にも負けないという衛生士もいます。インプラントの治療とかにおいてプロビの精度とか質っていうのは、ものすごく大きな問題です。ここで次は審美に関わるところですから、審美に関わることは、結構大きなお金が動くのでその患者さんにとっては、審美というのは本当に満足しないと、仮歯であろうが何であろうが満足しないともう後はないと思います。やっぱり仮歯でもきちっとしたもの作っていく、それができる衛生士というのはかなり貴重です。ですからそれなりの賃金を払うべきだと私は思っています。

何もできないのに30万・35万出すというのは、私にはちょっと理解できません。
その衛生士にあった技量に対価を支払っていく、その衛生士にしても発言権をきちっと持たして、歯科衛生士のやりがい度を、そこで見つけてもらうというのが、一番いいとは思っています。

まず、院長先生割り切りが必要だと思います。本当に人が欲しいだけで高い賃金を払って、それに見合わない仕事をされて結局は辞められる。それが最悪です。

あと辞められないにしろ、いずれ経営を圧迫していく、それはもっと最悪じゃないかって思っています。
その辺の洗い出をして、本当にもう1回も考え直してみて、衛生士をきちんと雇用の段階である程度衛生士と話をして、当院はこれだけ給料を出すけどそれなりの仕事をして頂きます。ということをきちんと面接の段階から言わないと私はいけないと思っています。
これから先、衛生士がもっと足りなくなってくると思っていいです。

当院も7・8年ぐらい前から思っていますけど、「衛生士はこない」といくら募集しても衛生士は来ないと思った時点で、私は今いる衛生士でなんとかやっていこうと思いました。
その代わりにきちんと衛生士を教育していく、ということを衛生士の方にも話しました。私もそれなりに勉強しました。それで衛生士の教育について色々考えてみて、それぞれの衛生士の得手不得手があり、もう得意な分野を伸ばして行って欲しいということを衛生士に話をしたら、結構それなりに衛生士さんもついてきてくれて現在に至るわけですが、一概にその売り上げを伸ばしてくれるからとか、この衛生士は何かが上手いからとかではなく、やはり衛生士とちゃんとフランクにきちんとお話をしてみて、それでは「あなたの売りは何ですか」と言うこと、きちんと話し合ってください。そうすることによって
その必ず返ってくる答えがあります。
そこで考えないといけないのは、それでもやる気がない人というのは、居てもらわなくてもいいと思っています。
それは病院の経営のため、それはもう無駄ですから、その辺は割り切って院長先生も考えてください。

歯科衛生士の教育についてのまとめ

最後に、今回の「歯科衛生士の教育」について、まとめを話していこうと思います。
まず今回について大きくお話したのが
歯科医師と衛生士と患者さんの対等な立場について、話をしましたが、その中で歯科衛生士に、フランクに話ができるという話をしました。

それにおいて、歯科医師は軽く見られてはいけない、じゃあどうすればいいのか、もちろん歯科衛生士に怒っては絶対ダメです。怒ることによっていい事は何一つないです。

歯科医師の威厳というのは、何を持ってその威厳というのを示すのかと言うと、その歯科医師の「診断力」であり「治療の質」これで絶対に歯科衛生士に威厳を持たさせてください。
ですから先生方は、まずその一つ一つの症例について、きちんとした自分なりの診断を持って深く考えて、治療という実践をきちんとしてください。

それによって衛生士は、この先生なら、私自身の治療を任せていいとか、私の家族を任せていいとか、
思ってもらうことが一番大事です。
だから今まで私の医院でもありましたけど、辞めた歯科衛生士・退職した衛生士からの紹介がよくあります。

一番大事なこと

「勉強してください」何の勉強かと言うと「治療」について一生懸命勉強してください。
正直お金にならない、勉強はしたくないとか言う先生方もいらっしゃいますけど、無駄な勉強は絶対ないですから、歯科治療についてでもいいです、何についてでもいいです、勉強してください。
絶対それは後になって帰ってきますから、それだけはもう言えます。
ということで今回のまとめでした。

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