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インプラントオペの鍵は◯◯である
今回はインプラントの肝(キモ)「インプラントのオペの鍵は◯◯である」と書いていますけど、インプラント治療は自分が思うに、最も重要と言っていいかもしれませんけど、その鍵であるものをお話します。
切開線の設計
インプラントで一番大事なのは、切開線の設計だと思うんです。
もちろん埋入の方向とか深度だとかあるんですけど、インプラントの一番大事なのは、外科処置で切開線の設定だと自分は思っています。
この切開というのは、基本的にはもう切開線ですね。設定・メスの入れ方・剥離まで全部のことです。
切開というのは、最初にインプラント始めて間もない頃というのはオペが怖いからと言って小さく切開しがちなんですね。
小さい切開だと基本的に術野が狭くなる、逆にあんまり良いオペが出来ない、見えないなっ!ということで、ある程度、見えなかったらやっぱりいい埋入は出来ないと考えておいてください。
最低限、近心だったら近心の中の近心面まで。遠心の歯の遠心面までの切開を入れるということを、最初のうちは心がけてください。
それによって縫合のしやすさも変わってきますから、切開線が長くなればなるほど、縫合の数は多くなりますけど、最後に合わせた時に、治癒の速度もそうですし、治癒したときの状態も変わってきますので、切開線はかなり重要であると思っといてください。
実際にその切開の入れ方ですけど、最初のうちインプラントを始めて間もない頃というのは、ある程度大きな切開を入れてください。
縦切開について言えば、必ず粘膜まで入れてください。
例えば粘膜の2・3mmでいいです。
粘膜の2・3mmにかかるぐらいのところでもいいから入れてください。
それによって、今度歯肉溝切開を入れて、近心の歯・遠心の歯の歯肉溝切開を入れて歯槽頂切開になるんですけど、歯槽頂切開について言えば、本当に角化歯肉を含めたところで、切開線を設定してください。
その理由
その理由というのがあって、
その前にちょっと、お話すると、その切開線を決めたなら、きちっと骨膜まで切って、ちゃんと剥離をするということです。
骨膜まで切ってないと、部分層弁になって、かなり剥離が高度になってきますので、骨膜まで含めた状態で剥離をすると、すぐに剥離できるようになるので、簡単にできるので、骨膜までいって剥離をしてください。
その中で、さっき言った、角化歯肉を含むということですけど、欠損になって時間が経つと角化歯肉はどうしてもなくなってきます。
それでも角化歯肉があれば、1・2mmでもいいですから、角化歯肉を含めたところで歯槽頂切開を行って下さい。
それについて必ず粘膜のところで切開を終えると、縫合が難しくなりますが、でも伸びるのは、伸びます。
GBRの時、楽になるんですけど、角化歯肉を含めたとしても、伸びるのは伸びますから、GBRをした時も楽になります。
あと角化歯肉を含めないといけない理由が二次オペです。
二次オペをしたときに、どうしても2ヶ月・3ヶ月二次オペをしますよね。
早ければ1ヶ月半とかで二次オペをしますけど、その時にヒーリングアバットメントを出す時に、元々粘膜の所で切開をいれていると、二次オペの時にそこが破れやすくなります。
角化歯肉のところで、切開を入れて行くと角化歯肉が頬側にくっついてきて、その部分でヒーリングアバットメントをたてていくわけですから、頬側がわに角化歯肉が絶対に残っていきます。
さらにその時ちょっと高度になりますが、角化歯肉の移植を行うことも容易になるし、角化歯肉が全くないところで、移植を行うのはかなり高度なテクニックになるので1mmでも2mmでもいいから角化歯肉を残した状態で切開剥離をしていく、そして縫合する。
1・2ヶ月経った時に、また同じところでもいいので、二次オペを行うことで、角化歯肉はかなり残ってきます。
角化歯肉が多ければその歯肉の移植とか全くする必要ないので、そのまま上部構造の設計に入って装着までいけると思うので、大事な所は、切開線の位置をちゃんと考えて行って下さい。
この切開線の位置によって、大きさによって術野をちゃんと確保して歯肉の治癒を行って下さい。
歯肉の維持をしていくというので、大事な面があるので、その切開線についてはかなり考えてまず、最初オペをする時に設計をしてください。
実際の患者さんの口腔内を見て、角化歯肉がどれくらいあるのか、粘膜はどれぐらい伸びるのか、ここに設定して行こう、ということを考えてオペの設計をしてください。
あと減張切開について言えば、私はあまり賛成ではないですけど、減張切開については、リスクもあるということを考えながら、また別の回に減張切開の話をしようと思います。